瓦屋根の修理費用が高くなる理由とは?見積もり前に知っておきたいこと

「瓦がズレてるのを見つけたけど…修理って高いの?」「見積もりを取ったら思ったよりも高額で驚いた」
こうした声は少なくありません。
実は、瓦屋根の修理費用が高くなりやすいのには明確な理由があります。
施工の難易度、工法、劣化の範囲、さらには見えにくい構造的な要因まで、価格に大きく影響する要素が複数存在します。
この記事では、瓦屋根修理の費用が高くなる主な原因を解説しつつ、見積もり前に知っておきたい確認ポイントや、コストを抑えるためのコツをお伝えします!
瓦屋根の修理費用はなぜ高くなるのか?主な5つの理由

1. 職人技が必要な工事で人件費が高い
瓦屋根は、1枚ずつ手作業で施工・修理されるため、高度な技術と経験が必要です。
特に、昔ながらの和瓦や本葺き瓦は、職人不足の影響で工事単価が上昇傾向にあります。
▶ 熟練職人の数が減少している今、瓦屋根の補修には希少価値が付きやすくなっています。
2. 足場が必要になるケースが多い
屋根の作業には高所作業が伴うため、安全確保のために足場を設置する必要があります。
足場代だけで10万〜20万円ほどかかることもあり、小規模な補修でも足場が必要になると、費用が一気に高く感じられるのです。
▶ 外壁塗装や他の屋根工事と同時に行うと、足場代を1回で済ませられるので経済的です。
3. 劣化が表面だけで済まないことが多い
瓦のズレやひび割れの裏には、下地(野地板)や防水シートの劣化が潜んでいるケースが少なくありません。
表面の補修だけでは済まず、構造部分まで手を加える必要が出ると費用が大きく跳ね上がります。
▶ 一見「軽度な不具合」でも、実際は広範囲に修繕が必要な場合が多いため、現地調査が非常に重要です。
4. 瓦自体の価格が高い(種類によって大きく異なる)
瓦の素材には大きく分けて3種類あります。
- 和瓦(粘土瓦):耐久性は抜群だが、重く施工コストも高め
- 洋瓦(セメント瓦):デザイン性が高く比較的安価
- 金属瓦(ガルバリウム製):軽量で施工性に優れるが単価はやや高め
修理に使う瓦の種類が高級品であるほど、1枚単位でも費用が上がりやすく、在庫がない場合は取り寄せ費用がかかることもあります。
5. 屋根全体の状態により“部分補修では済まない”ことがある
1ヶ所の不具合を直すつもりが、調査してみたら他の部分もズレていた、漆喰が劣化していた、棟瓦の補修が必要だった…など、
結果的に全体補修に近い工事が必要になるケースもあります。
部分修理と全体修理で費用は数万円〜数十万円単位で変わるため、補修範囲は必ず見積もり時に明示してもらいましょう。
瓦屋根修理の費用相場を把握しておこう

以下は、一般的な瓦屋根修理の費用目安です。(2025年時点、足場代別・税込)
修理内容 | 費用の目安 |
瓦1〜5枚の差し替え | 2万〜5万円程度 |
棟瓦の積み直し(10m程度) | 15万〜30万円程度 |
漆喰の塗り直し | 5万〜15万円程度 |
部分葺き替え(数坪) | 20万〜40万円程度 |
屋根全体の葺き替え | 100万〜200万円以上 |
※実際の価格は、使用瓦・工事範囲・施工難易度・地域相場により大きく変動します。
見積もり前にチェックすべき3つのポイント

瓦屋根の修理を依頼する前に、「見積書のどこをチェックすれば安心できるか?」を知っておくことは非常に重要です。
見積もりの内容次第で、数万円〜十数万円の差が生まれることも珍しくありません。
以下の3つは、必ず確認しておきたい基本ポイントです。
1. 見積書に「施工範囲」が明記されているか?
- ✅ 「瓦○枚分」「棟の長さ○m」など、具体的な数量や施工範囲が記載されているかをチェック。
- ❗ 曖昧な表現(例:「瓦の補修一式」など)のみだと、後から追加費用が発生する可能性が高まります。
2. 足場代・諸経費が含まれているか?
- ✅ 高所作業が伴う屋根修理では、足場の設置が必要な場合がほとんどです。
- ⚠ 見積書に「足場代」が記載されていないと、後から10万円以上が別請求になるケースも。
- 💡 総額表示になっているかどうか、「足場代込み」で比べることが重要です。
3. 下地補修の有無とその費用内訳
- ✅ 表面の瓦だけでなく、野地板や防水シートなどの下地補修が必要かどうかも確認しましょう。
- ⚠ 「現場で下地の劣化が見つかった場合は追加費用」と記載されている場合、追加予算の目安も事前に聞いておくのが安心です。
- 💬 「下地の状態によって費用が変動する可能性はありますか?」と率直に業者に聞くことをおすすめします。
瓦屋根の修理費用を抑えるためのポイント

瓦屋根の修理は、どうしても高額になりやすい要素が多く含まれていますが、工夫次第で費用を抑えることも可能です。
以下のポイントを意識することで、無理のない範囲で予算を軽減することができます。
✅ 1. 外壁塗装や雨樋工事とセットで足場代を節約
足場代は10万〜20万円かかることもあり、工事費用全体の中で大きなウエイトを占めます。
そのため、外壁塗装や雨樋の交換と同時に屋根修理を行えば、足場代を“1回分”にまとめられてお得です。
▶ 時期が近いメンテナンス工事は、できるだけ同時にまとめるのがコストパフォーマンスの鍵です。
✅ 2. 火災保険を活用できるか確認する
台風や雪、落下物などの「自然災害による被害」であれば、火災保険で修理費用の一部または全額をカバーできる可能性があります。
▶ ポイントは「被害の原因」が自然災害であること。
▶ 保険対応に詳しい業者に相談すれば、申請サポートや写真付き報告書の作成も依頼可能です。
✅ 3. 複数業者から相見積もりを取る
1社だけの見積もりでは、価格の妥当性や工事内容の違いが判断しにくいもの。
少なくとも2〜3社から見積もりを取り、価格・施工範囲・保証内容などを比較検討しましょう。
▶ 価格だけでなく、「説明の丁寧さ」「施工後の保証内容」も比較のポイントです。
✅ 4. 劣化が軽いうちに早めに対応する
「小さな不具合だからまだ大丈夫」と放置してしまうと、雨漏りや下地腐食など、大規模な修理につながるリスクが高まります。
▶ 瓦1枚の補修で済んでいたはずが、棟瓦の積み直しや葺き替えが必要に…というケースは非常に多いです。
▶ 劣化に気づいたら、早めに点検・部分補修を行う方が結果的にコストを抑えられます。
瓦屋根修理でよくある失敗【8選】

瓦屋根の修理は、一見シンプルに見えても専門知識と経験が必要な工事です。
ところが、見積もりの取り方や業者選び、工事内容の判断ミスによって、「こんなはずじゃなかった…」というトラブルに発展するケースも少なくありません。
ここでは、実際によくある8つの失敗例と、それを防ぐための対策ポイントを紹介します。
① 安さだけで業者を選んでしまった
「とにかく安かったから」という理由で依頼した結果、
・雑な仕上がり
・追加費用の請求
・短期間で再劣化
などが発生するケースがあります。
▶ 対策:価格だけでなく施工実績・保証内容・説明の丁寧さを重視して選ぶ。
② 見積もりに「足場代」が含まれていなかった
初回の見積もりには記載がなく、後から10万円〜20万円の追加請求が…。
足場費用は高額なので、事前確認が非常に重要です。
▶ 対策:「見積金額は足場込みですか?」と必ず聞く。
③ 雨漏りの根本原因を見逃していた
「瓦を数枚差し替えれば大丈夫」という説明だったのに、
実際は防水シートの劣化が原因で、修理しても雨漏りが止まらないという失敗も。
▶ 対策:部分修理だけでなく、屋根の構造全体を確認する診断があるかをチェック。
④ 下地の劣化を知らされず、後から追加費用に
工事中に「野地板がボロボロでした」と言われて、数十万円の追加費用が発生したケースも。
本来は、調査時点で下地の状態をある程度把握できることが多いです。
▶ 対策:「下地の状態によって追加費用が発生する可能性がありますか?」と事前に確認。
⑤ 火災保険が使えたのに申請しなかった
台風や強風による瓦のズレや破損は、火災保険の対象になる場合が多いですが、
知らずに全額自己負担してしまう人も多いです。
▶ 対策:自然災害が原因の破損であれば、まず保険申請を検討する。
⑥ 工事保証がない業者に依頼してしまった
修理後すぐに同じ箇所が劣化しても、保証がなければ再工事費用はすべて自己負担です。
▶ 対策:最低でも1〜5年の工事保証がある業者を選ぶ。
⑦ 屋根に上がらず“目視だけ”で見積もりされた
下からの目視だけで修理内容を判断されると、正確な診断ができず施工ミスに繋がる可能性があります。
▶ 対策:実際に屋根に上がって、写真や報告書付きで状況を説明してくれる業者を選ぶ。
⑧ 台風シーズン直前で予約が取れなかった
屋根トラブルは台風や大雨が予想される時期に集中しがちです。
早めに見積もりを取っておかないと、いざというときに対応してもらえないこともあります。
▶ 対策:屋根に不安があるなら、季節を問わず早めに点検・準備を。
瓦屋根の修理費用に関するよくある質問【10選】
Q1. 瓦屋根の修理費用はどのくらいかかりますか?
A. 修理の内容や範囲によって異なりますが、目安としては以下のようになります。
- 瓦の差し替え(数枚):2万〜5万円程度
- 棟瓦の積み直し(10m程度):15万〜30万円程度
- 漆喰の塗り直し:5万〜15万円程度
- 部分葺き替え:20万〜40万円程度
- 全面葺き替え:100万〜200万円以上
※足場設置が必要な場合、別途10万〜20万円かかることもあります。
※地域や使用瓦の種類によっても価格差があります。
Q2. 修理費用が見積もりより高くなることはありますか?
A. あります。特に以下のようなケースで追加費用が発生することがあります。
- 工事中に下地の劣化が判明した場合
- 足場代や諸経費が見積書に含まれていなかった場合
- 当初の想定よりも修理範囲が広がった場合
追加費用のリスクを避けるには、見積もり時に「追加費用が発生する可能性と条件」を確認しておくことが重要です。
Q3. 保険で瓦屋根の修理費用は補償されますか?
A. 自然災害が原因の場合、火災保険で補償されることがあります。
対象になるケースは、
- 台風や強風による瓦のズレ・飛散
- 落雪・落下物による破損
- 雨漏りなど二次被害(条件による)
※経年劣化や施工不良が原因の場合は補償対象外です。
保険を使う際は、専門業者による被害写真や報告書が必要になるため、対応実績のある業者に相談するとスムーズです。
Q4. 修理ではなく、全体の葺き替えを勧められました。本当に必要ですか?
A. 範囲や劣化状態によっては、部分補修よりも全面葺き替えの方が長期的に安心・経済的な場合もあります。
以下のような場合は葺き替えが推奨されます。
- 瓦の劣化だけでなく、下地(野地板・防水シート)が傷んでいる
- 屋根全体にズレや浮きが多い
- 築年数が30年以上経過し、複数箇所で雨漏りが発生している
必要以上の工事を勧める業者も存在するため、他社の診断結果と比較するのが安心です。
Q5. 見積もりは無料ですか?強引な営業をされないか不安です。
A. 多くの屋根修理業者では、現地調査・見積もりは無料で対応しています。
ただし、悪質業者による強引な契約・訪問営業のトラブルも報告されているため、以下のような点に注意しましょう。
- 「今すぐ契約しないと危険」などと煽ってくる
- 相場より極端に安い見積もりを提示する
- 見積書に施工範囲・単価の記載がない
信頼できる業者は、診断報告書や写真を添えて、分かりやすく丁寧に説明してくれます。
Q6. DIYで瓦の差し替えをすることはできますか?
A. 可能ではありますが、非常に危険でおすすめしません。
- 高所作業で落下リスクがある
- 瓦を誤って踏み割る・屋根構造を破損させる恐れ
- 根本原因を見逃してしまい、再発・雨漏りに発展する可能性
一時的に見える部分だけを直しても、見えない下地や雨仕舞(あまじまい)の処理が不十分だと意味がありません。
Q7. 足場代を節約する方法はありますか?
A. はい、外壁塗装や他の工事と同時に行うことで、足場代を1回分にまとめることが可能です。
例えば、
- 外壁塗装+瓦屋根修理
- 雨樋交換+棟瓦積み直し など
複数の工事を同時に検討している場合は、「一緒にやると足場代はどれくらい安くなりますか?」と業者に聞いてみましょう。
Q8. 瓦の種類によって修理費用は変わりますか?
A. はい、使用している瓦の種類によって、材料費と施工の手間が大きく異なります。
主な瓦の種類と特徴は、
瓦の種類 | 特徴 | 修理費用への影響 |
和瓦(粘土瓦) | 耐久性◎ 重い 職人技が必要 | 高め |
セメント瓦 | 比較的安価 劣化しやすい | 中程度〜高め |
金属瓦 | 軽量で施工しやすい デザイン性◎ | 中程度 |
修理時に同じ瓦が手に入らない場合は、近似品や代替素材での施工になることもあります。
Q9. 工事にはどのくらいの期間がかかりますか?
A. 修理内容や天候にもよりますが、目安としては以下の通りです。
- 瓦差し替え(軽微な補修):1日
- 漆喰補修・棟の積み直し:2〜4日
- 屋根全面の葺き替え:1〜2週間程度
雨天が続くと工程が延びることもあるため、台風シーズン前後の計画は余裕をもって立てましょう。
Q10. 瓦屋根の修理後はどのくらい持ちますか?
A. 修理の内容と屋根の状態によりますが、一般的な耐用年数の目安は以下の通りです。
- 瓦そのもの:30年〜50年以上(和瓦は半永久的に使えることも)
- 漆喰や棟の補修:10年〜20年程度
- 防水シート・下地:20〜30年程度
修理後に定期点検(5年に1回など)を受けることで、長持ちさせることができます。
まとめ|「なぜ高い?」と感じる前に、納得できる見積もりを
瓦屋根の修理費用が高く感じられるのは、見た目以上に工事の手間と専門性が求められるためです。
加えて、足場や下地補修など、目に見えない部分にもコストがかかっていることを理解しておくと、見積もりの妥当性を判断しやすくなります。
💡 費用の内訳を把握し、信頼できる業者に相談することが、後悔しない屋根修理への第一歩です。
お問合せ・無料点検はこちら

屋根の不具合は、早めに気づいて対処することが何より大切です。
「見てもらうだけでもいい?」 「とりあえず相談だけ…」 という方も大歓迎!お気軽にご相談くださいね(^^)/
電話番号: 0120-254-425
メールアドレス: info@maxreform.co.jp
お問い合わせフォーム: こちらをクリック
公式LINE: LINEでお問い合わせ
予約カレンダー: こちらをクリック
匿名でのご相談もOK!皆様のご利用をお待ちしております✨✨