築20年超のコロニアル屋根、葺き替えの費用相場はいくらが妥当?

「コロニアル屋根の耐用年数ってどれくらい?」「まだ使えそうだけど、そろそろ替え時?」
築20年以上が経過した住宅では、屋根の葺き替えを検討するタイミングが訪れます。
特に、90年代から2000年代初頭に普及したコロニアル(スレート)屋根は、軽量で施工性も高く広く使われましたが、
年月とともに劣化が進み、雨漏りや下地腐食といった深刻な問題につながることも。
今回は、築20年を超えたコロニアル屋根のリフォームを考えている方に向けて、
葺き替えにかかる費用相場・見積もりの注意点・アスベストを含む屋根材の処分費用などを解説します。
築20年超のコロニアル屋根に現れる劣化のサイン
築20年を超えたコロニアル屋根では、以下のような劣化症状がよく見られます。これらは、屋根全体の寿命が近づいているサインといえるでしょう。
屋根表面の色あせ・苔やカビの繁殖

表面の塗膜が劣化して撥水性が低下すると、苔やカビが生えやすくなります。これは防水性の低下を意味しており、雨漏りの前兆となることも。
スレートの反りやひび割れ

紫外線や寒暖差、風雨の影響でスレート材自体が変形・破損しやすくなります。小さなひび割れから水が浸入すると、内部の下地にも影響が及びます。
雨漏り、室内天井のシミ

天井のシミは、屋根からの雨漏りが天井裏まで達している証拠です。発見時にはすでに野地板や断熱材が傷んでいるケースも多く、早急な修理が必要です。
棟板金の浮きや釘の抜け

屋根の棟部分を覆っている板金が、経年劣化や風で浮いてしまうことがあります。
放置するとそこから雨水が浸入し、構造材が腐食するリスクが高まります。
特に20年以上経過している場合は、屋根材だけでなく下地や防水シート(ルーフィング)の劣化も進行していることが多く、単なる塗装では対応できないケースが増えます。葺き替えによって根本的に構造を見直す必要があります。
葺き替えか?カバー工法か?コロニアル屋根のリフォームに必要な判断とは

劣化が進行し塗装では対応できないケースが多い
築20年以上のコロニアル屋根は、表面の塗膜だけでなく、内部の防水層や下地の劣化が進んでいることが多く、塗装だけで延命するのは難しい状態です。
アスベスト含有の可能性に注意
さらに、2004年以前に製造されたコロニアル材の中にはアスベスト(石綿)を含有している製品もあり、補修・撤去の際には専門的な処理が必要です。
「屋根カバー工法」という選択肢も
また、既存の屋根材を撤去せずに新しい屋根材を重ねて施工する「屋根カバー工法」という選択肢もあります。
カバー工法であれば、撤去・処分費用を抑えつつ短工期で施工が可能ですが、屋根下地の状態や構造の強度によっては適用できない場合もあるため、事前の調査が重要です。
コロニアル屋根の葺き替え費用相場はいくら?

築20年以上のコロニアル屋根を葺き替える場合、以下のような費用が発生します。
葺き替え工事の主な内訳と相場(30坪の場合)
工事項目 | 費用相場(税込) |
既存屋根の撤去(アスベスト含まず) | 約15万〜25万円 |
アスベスト含有屋根材の撤去 | 約25万〜40万円 |
新規屋根材(ガルバリウムなど) | 約40万〜70万円 |
防水シート・下地補修 | 約10万〜20万円 |
足場代 | 約15万〜25万円 |
廃材処分費 | 約5万〜10万円 |
合計費用(概算) | 約90万〜150万円程度 |
※アスベスト含有屋根材の場合は、処分費用・工期ともに増加します。
アスベスト含有のコロニアル屋根だった場合の処分費用

築20年〜30年ほど前のコロニアル屋根は、アスベスト(石綿)を含んでいる可能性が非常に高いです。これは、1990年代後半までごく一般的に使われていたためです。
アスベスト含有屋根材の見分け方
- メーカー名や商品名(例:旧クボタ「アーバニー」)
- 製造年(2006年以前は要注意)
- 試験分析による成分確認(業者に依頼)
処分にかかる追加費用の目安
- 撤去時の養生・飛散防止処理:5万〜10万円
- アスベスト廃棄物の処分:10万〜20万円
処分場への運搬やマニフェスト管理も含まれるため、通常のスレート屋根の撤去よりも費用がかさみます。合計で+15〜30万円程度を見込んでおくのが安全です。
コロニアル屋根の葺き替え費用を抑える3つのコツ

1. 火災保険の活用を検討する
台風や突風、雪害などの自然災害が原因で屋根に破損が生じた場合は、火災保険が適用される可能性があります。
保険が適用されれば、自己負担を大きく減らす、またはゼロにすることも可能です。
施工前には必ず保険会社や専門業者に確認を依頼しましょう。
2. 外壁塗装や雨樋修理とセットで工事を依頼
葺き替え工事に伴って足場を設置する場合、同時に外壁塗装や雨樋交換を行うことで、足場代を一度で済ませられます。
工事をまとめることで、10万〜20万円前後のコスト削減につながることもあります。
3. 相見積もりを2〜3社以上から取得する
複数の業者から見積もりを取ることで、価格だけでなく工事内容や保証内容の違いも比較できます。
特に、アスベスト処理費用やルーフィング工事の有無といった細かな項目の違いを確認することで、納得感のある工事契約が可能になります。
葺き替えか、カバー工法か?費用と耐久性の比較

項目 | 葺き替え工事 | カバー工法 |
既存屋根の撤去 | 必要 | 不要 |
アスベスト処理 | 必要(含有時) | 不要(密閉のため) |
工期 | やや長め | 短め |
耐用年数 | 30年程度 | 20〜25年程度 |
費用相場(30坪) | 約90万〜150万円 | 約70万〜120万円 |
※アスベスト含有コロニアル屋根なら、カバー工法で密閉する方が費用・安全面ともに有利な場合もあります。
業者選びのポイント|コロニアル葺き替えの経験があるか?

葺き替えは大がかりな工事のため、信頼できる業者を選ぶことが成功のカギです。以下の点をチェックしましょう。
建設業許可(屋根工事業)を取得しているか?
許可を取得している業者は、国や都道府県から認められた施工能力・管理体制を持っている証拠です。
無許可業者は法的トラブルや手抜き工事のリスクがあるため注意が必要です。
アスベスト処分の実績・資格があるか?
アスベスト含有屋根材の撤去・処分には、特別管理産業廃棄物収集運搬業の許可や石綿作業主任者の資格が必要です。
実績のある業者なら、法令に従った安全な作業が期待できます。
写真付きの調査報告書と詳細見積書を提示してくれるか?
信頼できる業者は、現場調査の結果を写真付きで報告し、見積もりも施工範囲や使用材料ごとに明細を記載してくれます。
不明確な一式見積もりでは後から追加費用が発生するリスクもあるため注意が必要です。
保険申請のサポート経験があるか?
火災保険を利用したい場合、保険対応に慣れた業者を選ぶことで、スムーズな申請や書類作成が可能になります。
保険適用の可否や申請タイミングについても適切にアドバイスしてくれるはずです。
コロニアル屋根の葺き替えに関するよくある質問
Q1. 築20年のコロニアル屋根、塗装ではなく葺き替えが必要ですか?
A. 築20年以上経過したコロニアル屋根では、塗膜の劣化だけでなく、防水シートや野地板(下地材)まで傷んでいる可能性があります。
塗装では根本的な防水性能の回復は望めないため、雨漏りや構造劣化の兆候がある場合は、葺き替えを検討すべきです。
Q2. アスベストを含んだコロニアル屋根はどうやって見分けるの?
A. 2004年以前に製造された屋根材はアスベスト含有の可能性があります。
メーカー名・製造年が分かれば目安になりますが、確実に判別するには専門業者による成分分析(検査)や型番照合が必要です。
心配な方は無料点検時に確認してもらいましょう。
Q3. アスベスト入りの屋根材を撤去するのは危険ですか?
A. 適切な防塵処理や養生を行えば、安全に撤去可能です。
ただし、法令に基づいた処分管理(マニフェストの作成・専門業者による廃棄)が義務付けられているため、経験のある業者に依頼することが不可欠です。
Q4. 屋根カバー工法と葺き替え、どちらを選ぶべき?
A. 屋根の下地が健全であれば、コストを抑えられるカバー工法が有効です。
ただし、雨漏りや下地劣化が進行している場合は、全面葺き替えで根本からの修復が必要になります。
現場調査の結果をもとに適切な工法を選びましょう。
Q5. コロニアル屋根の葺き替えにはどんな屋根材が向いていますか?
A. ガルバリウム鋼板やスレート系の屋根材がよく選ばれます。
ガルバリウムは軽量・高耐久・遮熱性に優れ、長期的なメンテナンス費用も抑えられるため、人気が高まっています。
Q6. 葺き替え工事にどれくらいの期間がかかりますか?
A. 一般的な30坪前後の住宅であれば、足場設置を含めて7〜10日程度が目安です。
ただし、天候や作業内容によっては延びることもあります。
Q7. 工事中は自宅に住み続けられますか?
A. はい、基本的に屋外作業のため、住みながらの施工が可能です。
ただし、騒音や振動が発生するため、事前に日程や注意点を業者としっかり打ち合わせしておくと安心です。
Q8. 工事費用は分割払いやローン対応できますか?
A. 多くのリフォーム業者がリフォームローンや分割払いに対応しています。
無理のない資金計画を立てるためにも、支払い方法や金利、返済期間を事前に確認しておきましょう。
Q9. 相見積もりは取った方がいいですか?
A. はい、2〜3社以上から相見積もりを取ることで、価格の妥当性や工事内容の違いが分かります。
費用だけでなく、保証内容やアフターフォロー体制も比較しましょう。
Q10. 火災保険を使って葺き替えできるのはどんなとき?
A. 台風・突風・雹(ひょう)・落雪などによって屋根が破損した場合、火災保険が適用されるケースがあります。
被害箇所の写真や業者の診断書、事故発生日の記録が必要です。自然災害が原因であれば、自己負担ゼロでの修理も可能です。
まとめ:築20年を超えたら「塗装ではなく葺き替え」を視野に
築20年を過ぎたコロニアル屋根は、見た目が問題なくても内部の劣化や防水層の限界が近づいています。
特にアスベスト含有屋根の場合は、安全性・処分費用・工法の選択肢にも配慮する必要があります。
- 相場は90万〜150万円(30坪)
- アスベスト処理は別途費用が発生
- 火災保険やセット工事で節約も可能
長持ちする安心な屋根にするためにも、信頼できる専門業者に早めに相談することをおすすめします。
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