軒天修理を自分でやるのは危険?失敗しがちな落とし穴と対策まとめ

剥がれた軒天

「軒天が剥がれてきた」「黒ずんできた」「雨漏りしてるかも…」

そんなとき、修理費を抑えるために「自分で直せないかな?」と考える方も多いのではないでしょうか?

たしかに、軽度な補修であればDIYで対応できる場合もあります。

しかし、軒天修理には高所作業や構造理解が必要で、思わぬ危険や失敗リスクが潜んでいます

この記事では、「軒天の修理を自分でやることの危険性」と「失敗しやすい落とし穴」、

そして「どうすれば安全・確実に修理できるか」について、専門家の視点からわかりやすく解説します。

目次

軒天とは?構造と役割

軒天(のきてん)とは、屋根の軒裏にある天井部分のことです。

外壁から外に張り出した屋根の裏側に取り付けられており、雨風や虫の侵入を防いだり、外観を美しく見せたりする役割があります。

軒天に使用される主な素材

  • ケイカル板(ケイ酸カルシウム板)
    ・耐火性・防湿性に優れる不燃材
    ・軽量で施工しやすい
    ・雨水が長時間あたると割れやすい
  • 合板(ベニヤ板)
    ・安価で加工しやすくDIY向き
    ・湿気や水に弱く、屋外使用には不向き
    ・火にも弱く、劣化が早い
  • 金属パネル(アルミ・ガルバリウム鋼板など)
    ・非常に高耐久・サビにも強い
    ・メンテナンス頻度が少なくて済む
    ・雨音が響きやすく、費用はやや高め
  • 樹脂系パネル(PVCなど)
    ・軽量でサビず、施工も簡単
    ・紫外線で劣化しやすく、耐久性は低め
    ・コスト重視や仮設住宅などに適する

軒天の修理を自分でやると危険な理由

1. 高所作業による転落事故のリスク

軒天の修理は、基本的に脚立や足場を使っての高所作業になります。

特に、屋根の下端にある軒先は足元が不安定になりやすく、転落や骨折といった重大事故につながる恐れがあります。

🔍 対策:安全帯・ヘルメット・水平な足場など、安全装備を整えること。少しでも不安がある場合は無理をしないことが大切です。

2. 原因の特定が難しい

「軒天が剥がれている=そこだけ直せばOK」と思いがちですが、

実際には屋根裏の湿気・雨漏り・構造劣化が原因であるケースが多く、根本原因を見逃すとすぐ再発する可能性があります。

🔍 対策:目視だけでなく、雨漏り箇所や屋根からの浸水経路までチェックできる知識と経験が必要です。見た目だけで判断せず、必要に応じて専門業者に相談しましょう。

3. DIY補修が火災保険や保証の対象外になることも

軒天の劣化が台風や雪など自然災害によるものであれば、火災保険の適用対象になる場合があります。

しかし、自分で修理してしまうと、証拠が残らず保険申請が通らないケースも…。

🔍 対策:DIY前に「被害箇所の写真撮影」「保険会社・業者への事前相談」を行うことが重要です。

4. 塗料・材料の選定ミス

DIYでよくあるのが、塗料や板材の選び方を間違えるパターンです。

防水性のない塗料や、耐久性の低い合板を使ってしまうと、わずか数年で劣化が再発してしまいます。

🔍 対策:軒天専用の防火認定材や外装用塗料を選び、下地処理や塗装手順にも注意を払いましょう。

5. 建物構造への影響を考慮できない

軒天は、ただの化粧材ではなく、通気・排湿・断熱にも関係する部位です。

適切に換気孔を確保しなかったり、通気層を塞いでしまうと、屋根裏に湿気がこもってカビや腐食が進行する原因になります。

🔍 対策:既存の構造を正しく理解し、通気性を妨げないように施工する必要があります。


軒天のDIY修理でありがちな失敗と後悔

以下のような例は非常に多く、結局プロに再施工を依頼して二重の出費になることもあります。

❌ 1. 板を打ち付けたら雨音がうるさくなった

→ 吸音性を無視した素材選びで、生活ストレスが増大

▷ 原因

DIYで張り替えた際、金属製や薄い合板など、吸音性の低い素材を使ったことで、雨滴が屋根から伝って軒天にあたる音が室内に響くようになった例です。

▷ 影響

・深夜や雨の日に雨音が「バンバン」と響いて眠れない
・想像以上に音が大きく、心理的ストレスに
・結局、吸音性のある素材に再交換し、二重出費

▷ 対策

素材選びは吸音性・防音性も考慮しましょう。ケイカル板や中空構造の樹脂系パネルなどは音を抑える効果があります。構造材との隙間や裏打ち材(防音シートなど)で改善も可能です。

❌ 2. 塗装後にすぐ剥がれてきた

→ 下地処理不足や塗料の選定ミスで、数ヶ月でやり直しに

▷ 原因

・塗装前にケレン(古い塗膜や汚れの除去)をしていない
・軒天用ではない屋内用塗料を使用した
・湿気や直射日光を想定しない塗料だった

▷ 影響

・塗膜が浮いてめくれる
・再塗装が必要になり、材料・時間・手間が二重に
・下地まで傷めてしまうことも

▷ 対策

・必ず下地処理(ケレン・プライマー塗布)を丁寧に行う
・屋外用・防カビ性・耐湿性のある軒天専用塗料を選ぶ
・塗装環境(気温・湿度)にも注意が必要です

❌ 3. 換気口をふさいでしまいカビだらけに…

→ 通気の役割を知らずに塞ぐと、屋根裏がカビと湿気の温床に

▷ 原因

・「穴が開いてる=見栄えが悪い」と思い、換気口や通気スリットをベニヤで塞いでしまった
・換気の役割や建物構造への影響を理解していなかった

▷ 影響

・屋根裏の湿気がこもって結露やカビが発生
・木材の腐食、断熱材の劣化、最悪は雨漏りにつながることも
・健康被害(アレルギーなど)のリスクも

▷ 対策

軒天には換気機能があることを理解しておく
・張り替え時も既存の通気口を生かすか、新しく設ける必要がある
・部材は通気性に配慮したものを選び、通気孔はふさがない

❌ 4. 雨水の侵入口がふさげておらず再度の浸水

→ 見えるところだけ直しても、根本の水の通り道を見逃すと意味がない

▷ 原因

・軒天の表面が濡れているからと、表面的な板張りや塗装のみで対応した
・実は屋根材や雨樋の隙間から雨水が回り込んでいた

▷ 影響

・「見た目は直ったのにまた濡れてきた」
・軒天内部や壁体内に水が浸入し、内部腐食が進行
・再度業者に修理依頼=二重出費

▷ 対策

・軒天だけでなく、雨樋・屋根・破風板との接合部まで総合的に点検すること
・原因が不明確な場合は、無理にDIYせずプロによる現地調査を受けるのが賢明

❌ 5. 見栄えが悪くなり、外観の印象が大きく低下

→ 素材の継ぎ目・塗装ムラで「素人感」が出てしまう

▷ 原因

・複数の板材を継ぎ足して張ったが、継ぎ目がずれて不自然に
・塗装がムラになったり、ローラー跡が目立った
・色選びを間違え、家の外観と合わない仕上がりに

▷ 影響

・遠目にも「DIY修理感」がわかる
・家の印象が悪くなり、売却・貸出時の資産価値にも影響
・結局プロに仕上げ直しを依頼する羽目に…

▷ 対策

板の寸法・方向を事前に設計し、継ぎ目はできるだけ少なく
・塗装は養生・下塗り・重ね塗りまで丁寧に
・外壁との色合わせや艶感も考慮することが大切です


軒天はどこまでなら自分で修理できるの?

自分でできる範囲(軽度の症状)

  • 小さな塗膜の剥がれ・汚れの補修
  • 端部の簡易な塗り直し
  • ビスが緩んだ部分の締め直し
  • 小さな穴をパテ埋め+塗装

※いずれも、脚立で安全に作業できる高さ・範囲に限る

プロに依頼した方がよいケース

  • 板の浮き・剥がれ・全面交換が必要な場合
  • 雨漏りや腐食が原因の可能性がある場合
  • 通気構造や断熱材への影響が懸念される場合
  • 足場が必要な高所作業
  • 火災保険の申請を検討している場合

軒天修理に関するよくある質問

Q1. 軒天ってどの部分?なぜ修理が必要なんですか?

A.軒天(のきてん)は、建物の屋根の裏側にある「軒の天井部分」です。主に雨風の吹き込み防止や屋根裏の通気、外観の美観維持といった役割を担っています。

劣化すると、雨漏り・害虫や鳥の侵入・腐食など、建物全体のトラブルにつながるため、定期的な点検と適切な修理が必要です。

Q2. 軒天が剥がれてきたのですが、放置するとどうなりますか?

A.剥がれを放置すると、雨水が軒裏に入り込み、屋根の構造材(垂木や破風板など)の腐食や雨漏りを招きます。

また、隙間からハチやコウモリ、鳥などが入り込む被害も発生しやすくなります。

最悪の場合、屋根や外壁の大規模な修繕が必要になる可能性もあるため、早めの対応が肝心です。

Q3. 軒天修理の費用相場はいくらぐらい?

A.費用は面積・素材・劣化状況・足場の有無によって変わりますが、以下が一般的な相場です

修理内容費用目安(税抜)
軒天の張り替え(1m²あたり)5,000円〜10,000円
塗装(1m²あたり)1,500円〜3,000円
足場代10万〜15万円(全体工事時)

※外壁塗装と同時に行えば、足場代を抑えられるケースもあります。

Q4. 自分で軒天を修理することはできますか?

A.軽度な症状(小さな剥がれや塗膜のはがれ)であれば、脚立を使ってDIYで補修できる場合もあります

ただし、高所作業・適切な素材の選定・通気設計の理解が必要なため、安全性や仕上がりを重視するなら専門業者への依頼を推奨します

Q5. 軒天修理にはどんな素材が使われますか?

A.主な素材は以下の通りです。

  • ケイカル板(軽量で耐火性・防湿性に優れる)
  • 合板(ベニヤ)(安価だが耐久性や防火性に劣る)
  • 金属パネル(アルミ・ガルバリウムなど)(高耐久・メンテナンス性良好)
  • 樹脂製パネル(軽量でサビに強い)

使用環境や美観、コストに応じて選ばれます。

Q6. 軒天修理と一緒に雨樋の交換もしたほうが良いですか?

A.はい、軒天の真上には雨樋が取り付けられているため、雨樋の劣化も同時に確認するのが理想です。

雨樋からの漏れが軒天の腐食につながっているケースも多いため、まとめてメンテナンスすると効率的かつ経済的です。

Q7. 軒天の劣化サインにはどんなものがありますか?

A.以下のような症状がある場合は、修理のサインです。

  • ✅ 塗装の剥がれ・色あせ
  • ✅ 板の浮きやめくれ
  • ✅ 黒ずみ・カビ・苔
  • ✅ 軒下の雨漏りや湿気
  • ✅ 動物や虫の出入り跡

見た目に異常がある場合は、早めの点検・補修をおすすめします

Q8. 軒天の修理に火災保険は使えますか?

A.台風・雪・強風などの自然災害によって破損した場合は、火災保険が適用される可能性があります。

ただし、経年劣化や施工不良による破損は保険対象外です。

被害が自然災害によるものであれば、写真や報告書をもとに保険申請が可能ですので、必ず修理前に業者へ相談しましょう。

Q9. 軒天修理にかかる時間はどれくらい?

A.部分補修なら数時間〜半日程度で終わることもあります。

全面張り替えの場合は1〜3日程度が目安です(面積・足場の有無による)。外壁塗装と同時施工する場合は、全体で1週間〜10日程度になることもあります。

Q10. 信頼できる修理業者を選ぶポイントは?

A.以下の点に注意して業者を選びましょう。

  • 建設業許可を持っているか
  • 軒天・外装の施工実績が豊富
  • 保証制度があるか
  • ✅ 見積書に施工範囲・工程・使用材料が明記されているか
  • ✅ 無理な営業・不透明な追加費用がないか

相見積もり(複数業者からの比較)を取ることで、適正価格や対応の丁寧さも見えてきます。


まとめ:軒天修理DIYのリスクと判断ポイント

  • 軒天修理は高所作業+構造理解が必要なため危険が伴う
  • 見た目では分からない内部トラブルの見落としが再発原因
  • 火災保険が使えなくなる可能性もある
  • DIYできるのは軽度で安全な範囲に限る
  • 自己判断が難しい場合は早めにプロに相談しよう

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